【特集】◆働く女性のためのマネー講座◆貯まる家計への体質改善~第2回~
2022.10.22
第2回/「1日5分!貯まる家計簿の付け方」
講師:ファイナンシャルプランナー・山口京子さん
シリーズ2回目の今回は、家計簿の話。思い切って付け始めても長続きしないという方は必見!
無理なくできる私流の家計簿管理術をお教えします!
◆半数以上が挫折組?◆
「お金を貯めるならまず家計簿を付けましょう!」とよく言われます。でも、全国のセミナーなどで聞いてみると、「挫折しました」という人が半数以上いるのです。家計簿が付けられないと、「ああ、やっぱり私はダメなのね」と、貯めるのをあきらめてしまいがち。実は一見、簡単そうに見える家計簿ですが7つの工程があり、そこに挫折を招くワナがあるのです。
スマホの家計簿アプリは、4~6が自動化されますが、現金で買った物は自分で入力かレシート撮影が必要ですし、紙の家計簿もアプリも新しい習慣を取り入れるという事に変わりはありません。費目分けで悩んだり、アプリと連携できないスマホ払いの支出管理に悩んだり、そこが面倒になるので挫折する人が多いのです。
◆今いくら使える?これが大事◆
家計簿や家計簿アプリは、付けていればお金が貯まる魔法のツールではありません。ですから、6番の「集計」をしておしまいでは、一向にお金は増えません。大事なのは7番です。赤字にならないようにやりくりすること。これさえできれば、家計簿は付けても付けなくてもいいのです。挫折組にも希望が見えてきましたね。
家計簿は体重計のようなものです。体重計にのらなくても体形がキープできる人は、食べ過ぎたかなと思ったらスイーツはやめておく、というさじ加減ができる人です。お金のさじ加減ができない人は長く続ける必要はないので、まずは1カ月家計簿を付けてみることをお勧めします。
収入から毎月絶対かかる住居費や教育費、先取り貯金するお金(収入の10~40%)を引いた残りがやりくり費。毎月の生活費です。仮に生活費が15万円なら、最初の1週目に5万円使ってしまったら、残りの4週間は費目に関係なく家族全員で「しまっていこうぜ!」「オー!」です。ですから、あまり費目分けにこだわる必要はありません。
家計簿は月末に集計を出して一喜一憂するのではなく、使い過ぎたら翌週、翌々週で挽回して予算内に抑えるために「今いくら使えるか」を把握することが大事なのです。使ったお金をチェックするだけなので、毎日5分もかかりません。
◆堂々とお金を使いましょう!◆
毎日出ていくお金が食費だけなら家計管理は簡単なのですが、難しいのは特別支出があるからです。レジャー費や冠婚葬祭、家電の買い替えなど、お金がたまたま出ていく時があります。それを「今月はたまたまなんです」と言っていると、いつまでたってもお金は貯められません。なぜなら1月はお正月、2月はバレンタイン、3月は新学期の準備、4月はゴールデンウイーク……と、毎月何かしら特別支出があるからです。特別支出がある前提で先取り貯金をして、残りのお金でやりくりする習慣をつけましょう。お金をニコニコと使えるように、シーズンごとの必要な物リストを作るのもいいでしょう。
必要な物なので、被服費の6万円は堂々と使っていいのです。2~3カ月に分けて買えば、毎月の支出は少なくなります。もし「ママ」がリストにない赤のワンピース1万円を衝動買いした場合は、ベージュのワンピースを消して紺スーツの予算を2000円減らさなくてはいけません。家計は打ち出の小槌ではないので、運命的な出会いの度に欲しい物を買っていては、お金は貯まりません。先に買いたい物を決めておいて、衝動買いをしないために家計簿を付けると自分の消費行動を振り返ることができるのです。がんばって働いていただく大事なお金です。ニコニコ気持ちよく使いたいですね!
■ファイナンシャルプランナー・山口京子ってこんな人!
血の一滴まで赤みそでできている東京在住の名古屋人。金城学院大学卒業。証券外務員、生命保険・損害保険、宅地建物取引士資格取得。住宅ローン2年で完済費用を貯める!特技は、へそくりと名古屋弁。「ミヤネ屋」、東海ラジオ「抽斗」など、TV・ラジオでも活躍中。主な著書、『なまけものが得をするワンコインつみたて投資術』(ダイヤモンド社)、『「そろそろお金のこと真剣に考えなきゃ」と思ったら読む本』(すばる舎)ほか。
ホームページ:http://kyoko-yamaguchi.com/
※この記事は、エンプロの広報誌「MyShiftPress(マイシフトプレス)Vol.2」に掲載されたものです。
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